「__は……、な んで…?」
乾いた声があたしの喉をついて出た。
予想外過ぎて上手く反応できない。
お母さんはより一層頭を垂れて小さくなった。
「…母親失格なのに、お母さんとお父さんを励ましてくれる美保たちが、大好きなの…。……ごめんね…」
待って待って待って。
何それどういう意味?
なんでいきなり“母親失格”??
まるで、言葉を発する術を忘れたかのようにあたしの声帯は言うことをきかなかった。
「“家族より、自分のやりたいことを選んだ”母親なのよ、私は。」
お母さんの睫毛が震えている。
……そんなの、
「お母さん、勝手だよ…。」
無意識に、声が震えた。