タッタッタッタ・・・・

「お姉さん待って。」女性に追い付き、腕を掴む。



「何よ」女性は凜を睨む。




「ほら、きちんと服着る。」「それにメイクがぐちゃぐちゃになってるその顔で外にでるつもり?」



・・・・・・・・・・・・・・・・。



「洗面所行きましょう。」

凜は女性を連れてった。




パチャッ
メイクを落とさして顔を洗わせる。



「・・・・・すっぴんじゃ外出れない。」




「じゃあ軽くメイクしたら?帽子もあるんだし、隠れるわよ。」



「そうね。でも、もう帽子だけでいいわ。」


女性は帽子を被り帰ろうとすると。





「あんな男忘れなさい。」
凜ははっきりと言う。




「あんたにな」

「いい?」
「女の価値は男が決めるものじゃない。女自身が決めるもの。女、男関係なく人は皆宝石なの。自分で自分自身の価値を下げるのはタブーよ。」


凜は女性の言葉を遮り
さとすように言った。



「あなたは可愛いわ。厚化粧しなくてもね。」

凜は微笑む。


女性は、その姿に魅入った。名のとおり、その凜としたた立姿に。美しい微笑みに。
ただただ見惚れた。




「ねえ。おまじないをしてあげる。貴女がこれからいい人に巡り逢えますように。」

凜は魅惑の笑みをしながら言う。


女性は動けない。
言葉も発せない。

なぜなら凜の美しさから目が離せられないから。






そう。まるで、時が止まったように・・・・・・