て、事は‥あやめは八尋が私の事好きだったって知ってるの?


辛かったはずなのに、私とか八尋と一緒に居て笑ってたの‥?


私は居てもたってもいられなくなり席を立ち上がると、静かだったクラスが少しざわつく。


「‥保健室行って来ます」


「おや、大丈夫?」


「はい‥すみません」


逃げるように教室を出ると、私は急いで保健室へと走っていく。



握っているメモと共に―



――――‥
―――――‥



「はぁ‥はぁ‥ッ」


「おやおや、どうしたの」


そんなに若くないけれど若く見える保健医は、私を見ると小さく微笑んで中へと誘った。


「あやめ、居ますか?」


「ああ、カウンセラーの部屋でぼんやりしているよ」


「‥そ、っか」


コトリと私の前に冷たいお茶を出す先生は、何も聞かずに「落ち着くまで此処に居なさい」と微笑んだ。


グッと涙をこらえ、俯きながらお茶を飲むと私はコップを強く握った。


「‥先生優しいから好きです」


「嫌だなー、私は32歳のおじさんだよ?生徒から愛の告白だなんて‥」


「ち、違いますよっ‥そうじゃなくて安心するし‥好きとゆうか憧れです」


先生はそっかと言うと、私の横に座ると優しく頭を撫でてくれた。



_