『ルール上
延期はできん・・・』

そんなっ!?
皆が心配するなか
悠眞は言った
『俺、走ります』

『ダメだよ
そんな怪我で
走れるわけ・・・』
と私が悠眞に言うと

『走れんだよ
諦めさえしなきゃ!
いいから見てろ』


『位置についてよーい』
「パンッ」

苦しそう
やっぱりムリだよ
あたしは目をつぶった

「ワァ・・・ッ」
歓声が聞こえた
そしてー・・
『一気に追い上げた
ウソーっ!?』
『悠眞トップ!!』
とたくさんの声が
校庭中に飛び交った