「じゃぁ聞くけど、お前は何に生まれ変わりたいんだ?」
「え、私?えっーと‥。」
人に聞くくせに自分は全然考えてない。
まぁソフトに言うならこれもこいつならではの個性だ。
幼なじみは屋上から見える空を見つめながらまるでサタンを呼ぶ呪文でも唱えだしたか、ブツブツと独り言を呟きだした。
これはこいつが考え事をしているときの癖で、昔テストの最中に答えを呟きだすという伝説を残している。
ちなみにこいつの独り言は声がでかいので、その漢字の読みテストは皆100点だった。
まぁ他人から見たら不気味な光景だろうが、俺はわざわざ気にすることもない。
慣れとは恐ろしいものだ。