それを停止させたのは・・・


「さっ。
帰ろ?」


あたしの手首をつかんだ聡で


「じゃ。
また明日」


黒あくまに手を振り、


「タク。
さんきゅ」


犬のリードを持った男の子に、ちゅっとキスを投げ、


くるりとあたしに向き直り


「ね?
今朝言ったとおりでしょ?
みんな、オレの顔しか見てないって」


そう言って聡は、ちょっぴり寂しげに笑った。