目を泳がせて考えるあたしの鼻の頭を、


「あ。
雫。
今。
“聡なんかのどこがいーわけ?
全然わかんない”
とか、思ってんだろ」


ピンと弾いて、


「このやろ。
生意気なんだよ。
そんな失礼なヤツには、こーしてやるっ!」


聡はさっきピンと弾いたあたしの鼻の頭をつかんで、左右に揺らす。


「や・・・ひゃめて!」


「うっせーよ」


楽しげな聡の声。