黒髪が一気に白髪になりそうな驚きで、
硬直するあたしの腕を掴み、
聡が悠然と誰もいない授業中の廊下を闊歩する。



あ・・・あたしが。
このあたしが・・・サボリ?


あれ。
おかしいな。
あたし。
一応
優等生で通ってるんだけどな。


は・・はは・・。


何が起こってるのか理解できず、
空笑いをするあたしに、


「ちょうど。
退屈してたんだよね~」


聡は片目を瞑って、
舌を出して、
無邪気なかわいい顔をした。