「・・・え・・。
・・・ぁ・・」



ただ泣いてただけじゃなくて。

黒あくまの腕に顔を押し付けてたところを聡に見られて、

なんだか気恥ずかしくて、

顔があげられない。




横の髪をなるべく顔にかかるように垂らし、

しきりに前髪を引っ張って、

なるべく見える範囲を狭くしようとするんだけど。



急に。


前髪を引っ張っていた手を掴まれて、


「・・・や・・」


壁に押し付けられた。