「・・・雫。
何泣いてんだよ」


イラっとしたような聡の声と、


「お。
助かった。
後はよろしく弟くん」


後ろを振り返る黒あくまの声。



「ほら。
カギかけるから、
さっさと出ろ」



そう言って、
黒あくまは、あたしの背中を押した。