よろよろくらくらしながらも、あたしはキッチンまで歩き、
落ち着くためにコップに入れた麦茶を一口飲んだ。



「あー。
ずるい。
オレにも~」


ブーたれた声と、
横から急にのびる手。


あたしの飲みかけの麦茶のコップをさらっていく。


ごくごく・・・音をたてる首元がやけに色っぽくて、
思わず目をそらしたあたしに


「さんきゅ」


榊原聡は唇をこぶしでぬぐいながら、あたしの頬にコップを当てた。