首をひねりながら、かばんを引き寄せ、
教室からの脱出を試みる。


でも、教室を出ようにも、
うわさを聞きつけた他のクラスの女の子達もわんさか押し寄せて、
出口のドアにさえ、近寄れない。


ほら。
たまにいるでしょ?


満員電車から降りる人を無視して、
平気で乗り込んでくる人達。


あの集団がいるみたいなの!!


「あたし。
あたし!」


女の子達の猛烈な自己アピールと主張で、

教室がありえないくらい、

騒然としている。