「雫さ。
オレと姉弟やる気。
全くねぇだろ」


冷めた冷たい声に少しの怒りをプラスして。

聡は握るあたしの手首に力をこめる。


「や。
放して」


「ほら。
その、すぐ赤くなる頬とか。
真っ赤な耳とか。
その、潤んだ瞳とか」


「い・・痛いよ・・」


聡をチラッと見上げると、

やけに冷めた目があたしを見下ろしていて。