「雫さ。
ホント。
信じらんねぇ」


ぶつぶつ文句を言いながら、
聡が食パンにかぶりつく。


「夜。
オレの寝てる部屋まで来て。
自分からオレに抱きついてきたくせに。
朝になったら、この仕打ちかよ」


パンを持っていない手で顔をさすりながら、



「もしかして。
雫。
今さら照れてんの?」


ニヤっと笑う。