「お姉ちゃん。
お姉ちゃん!
雫っ!!」


呼ばれる自分の名前と


ペチペチ


頬に走る痛み。



「・・・ん?」


ぼんやりした意識の中で、ゆっくりと目を開けると。


暗闇の中。


「あー。
よかった」


目の前のぼんやりした人影から、
大きなため息と
安堵の声がした。