【詩】心の中の宝箱



小さかった頃

よくだいて寝てたんだ


だから

もうあんまり

きれいじゃないけど……


大きくなった今も

あのクマのぬいぐるみは

大事に枕元においてあるの



他人が見たら

捨ててしまえばいいと

思うかもしれない


でも

私にとっては

宝物のひとつなの――





〜プリ帳〜



最初は

まっさらだったプリ帳も

もう

いっぱいになったよ



一緒に遊びに行くたび

毎回といっていいほど

撮ったプリ



いつも1枚のシートを

2人できってわけたね





開けば


今でも笑えるヘン顔


2人で研究した
小顔に見えるポーズ


うめつくされた落書き



私たちの思い出が


このプリ帳に


いっぱいつまってるの――





〜ネックレス〜



これは大好きな人に

初めてもらった

プレゼント


雑貨屋さんで見つけた

200円のネックレス



でも私には

どんな高価な宝石より

輝いて見えるよ





あの日

私の首にネックレスを

かけてくれたよね


だけど

すごくぎこちない手つきで

笑っちゃったっけ



でもね

そんなところも愛しいの――



あのネックレスは

今もかわらず

私の胸で

輝き続けてるよ





〜メール〜



受信BOXに

いっぱい入ったメールたち



盛り上がって

夜中までした恋バナ


ケンカしたとき

お互いに送る

ごめんの3文字


0時ちょうどにきた

誕生日おめでとうのメール





受信BOXがいっぱいになって

大切なメールが

消えていっちゃうのが嫌で……


保護したメールが

いくつもあるの



受信BOXに詰まった

メールたちは

ただのデータじゃない


メールたちは

思い出

そのものなの――





今見たものは

私の心の中の宝箱の

まだほんの一部


まだまだ

ここには

書ききれないほどあるの



ねぇ

じゃあ今度は

あなたにとっての

大切なモノって何?





好きなブランドの服?

高価なアクセサリー?

それとも

なかなか手に入らない
芸能人のレアグッズ?


きっと

どれも大事



だけど

ほんとに

ほんとに―――

大切なモノって

すぐそばに

あるものだと思うんだ