「千晶?」


千晶を見つめ直すと、彼女の表情がすごい剣幕だった事に気付いて…


「どうしたの……?」


話を聞いて貰う為にここに来たハズなのに、思わずそう尋ねてしまっていた。


「健一の奴、またあたしとの約束忘れてたんだよっ!!」


すかさず答えた千晶は、眉を寄せたまま続けた。


「マジでムカつくっ!!これで何度目だと思ってんのよ!?もう、今度こそ絶対に許さないんだからっ!!」


彼女の怒鳴り声が、綺麗なオレンジ色の空に響いた。