パーティー会場に着いた。車の中で一切会話がなかったからその空気に息が詰まるところだった。でも車から降りたら、もっと息が詰まることに、目の前に大嫌いな脩サマがいた。





私は、いつものニセモノの笑顔で脩サマをかわしたけど、アイツはとても悲しそうに私を見てた。




フロントで噴水を眺めていたら、名前の知らない親戚の男の人に挨拶された。


「侑子ちゃんひさしぶり」


でも内心、久しぶりというより、あなたと以前お会いした記憶がありません。ってかんじ

「16です。」


「もう大人の仲間入りだね。ずいぶんと理香さんに似てきた。」



理香というのは、私のママ。私を生んだとき死んじゃった。
だから、顔はわかんない。でも、なんだかうれしかった。



それからもたくさんのお客さんたちと挨拶をした。



でも、挨拶の中にあるのは、
「まぁよくお似合いなドレスね」《社交辞令》
「ますます理香さんに似てきたよ。あぁごめんつらい話だったね」《同情》
「こんな立派な跡継ぎになられて。ぜひうちの息子を・・」《血筋》



(私、うまく笑えてるかな・・・頭がイタイ・・)

そして


目の前が、完成したパズルのピースがばらばらと剥がれ落ちるみたいにみえて、最後に残ったのは白い世界だった。最後に見えたパズルの一部分が脩サマに見えたのは・・・・






これは私への罰?それとも私がいらない子だから?