そのとき、後ろで女の子たちの歓声が聞こえた。

「キャー!脩サマ!」

「いつも笑顔がステキねぇ!」
なんて聞こえてくる。



「ねぇ詩歩。早くクラス行こっ。アイツがきた・・」

「侑子。とことん脩サマ嫌いよね」

「うん。だいっ嫌い。」

「ははっ。まあそこが侑子らしい!」




そういいながら、クラスへ向かった。



私は、川光 脩(通称:脩サマ)が嫌い、いや大っ嫌い。金持ちのお坊ちゃまの癖に、朝から笑顔をたんまり振りまいて、私がこんなに明るく振舞おうとしてることが馬鹿みたいに、さっとやってのけるから。




でも不幸なことに、私と彼は《同じクラス》なの。




わたし、何か悪いことしました?