「東條くん、私とじゃ嫌…?」
涙目の百瀬さん…
「わっ…!そ、そんな訳じゃねぇよ…。」
戸惑う蓮兎
「じゃあ…、なんで…?」
「そ、それは…俺は愛瑠の事好きだし、そういう役とか好きな人とやりたいって思うから…」
「私だって大好きな蓮兎くんとやりたいよ…?」
はいっ!?
百瀬さん、蓮兎の事好きだったの…?
「…私、前の学校で演劇部だったの。演技の事とか東條くんに迷惑かけないから…っ。」
お願いだからそんなまっすぐな目で蓮兎を見つめないでよ…
「愛瑠…、やばいよ。やっぱり百瀬さん蓮兎くんの事狙ってるのにシンデレラ役あげちゃ…」
小さな声で話す茉巳
う…
どうすればいいの…?
「そうだっ!愛瑠!『私もやりたいです。』っていいなよ!」
「えっ?茉巳、そんなの無理だよ~っ。演技なんてした事ないし…」
「じゃあ蓮兎くんとられていいの?」
いつも以上に真剣な顔の茉巳
やだ…
蓮兎をとられたくないよ…
「…私、やる。」
「うん!頑張れっ!」
「ふぅ~」
深呼吸する
「…じゃあシンデレラ役はもも…」