「ふああぁぁぁぁ」


「サクラあくびでかすぎでしょ!」


クラスメイトにケタケタと笑われて、私も口角だけをつり上げた笑顔でかえす。


昨日の夜、一睡も出来なかった。


というのも、昨日の夜私は一ヶ月ほど付き合っていた彼氏と別れたのだ。


かなりのスピード破局だったけど、それにはちゃんとした理由がある。


彼氏には別の彼女がいて、私はいわゆる"二番目"だった。


一つ年上、高学歴、高身長、イケメン、こんなに条件が揃った人には二度と巡り会えないと思ったし、何より本当に私は彼に夢中だった。


二番目だとしても、もしかしたら逆転できるかもしれない。




だってそうでしょう?






一度は受け入れてくれたんだから。