それでもやる事やって虚勢を張らねばならない彼は通り一辺倒の儀式を済ませるとタバコに火を点け、そのまま冷蔵庫からビールを取り出し一気に流し込む。

(つまんねぇ…こんな事やって自分を飾らなきゃなんないなんて…)

正直、彼は疲れていた。

芸能界で自分が作りあげたスタイルを貫く事に…

だけど女は予想以上にタフで再戦をせがんで来た。

「ったく…エロい女だな。まだヤリ足りねぇってか?最初に言ったろ…俺の暇潰しにお前の相手してやるって…俺のやる事が終わりゃお前なんかに用は無い!それでも朝まで一緒に居たけりゃこれでも読んでな」

と女に取説を投げつけた。