季節は初夏。またあの季節が巡って来たね?

君は覚えているかな...真奈?

-悠眞side-

「今日の最高気温は平年よりやや高めの23度です…」

天気予報の声を聞きながら僕は車を降りた。

「悠眞っはよ‐」

「はよ。快斗。」

今日もいつも通りの1日が始まる。

僕の仕事はモデル、快斗は事務所に入って真っ先に声をかけてくれた奴。

「悠眞お前今日テンション低いんじゃね?」

「別に?おめ‐が高すぎんだよ。」

「んだよっそれ!そ‐いや今日さオーディションあんだよな‐。」

「お前の?」

「いやっ。可愛い‐女の子たちの読モのオーディションだよ。」

「ふ‐ん。興味ない。」

「お前、顔いいのに女に興味ないよな。」

「悪いか?」

「別に?だからさっ今日、さつえいおわったらのぞき行こ!」

「はっ!?興味ね‐っていってんじゃん!」

「まぁいいから付き合えって。なっ?」

「たくっ。しゃ‐ね‐な。すこしだかんな。」

「よっしゃ!んじゃ撮影がんばろ~♪」

快斗はいい奴だけどとにかくたらし。

女には目がないらしい。

「どこがいいんだかっ...」

そんなことを思いながら僕は撮影スタッフに挨拶する。