「あ、あの―…こんなんでいいんですか?」

着替え終えて簡易更衣室を出ると店長さんに制服の着方を確認してもらった


「ん?どれどれ……あ、OKOK!でも上行ったらちゃんとエプロン着けてね?」

「あっ、は、はいっ」


あたしはカウンターじゃなくて厨房で働くのを希望したんだ

接客は性格上絶対無理そうだしね…


あ―緊張するよぉっ!!


はう―…


「あ、そだ。私は伊原といいます。分からないことがあったら何でも聞いてね?」

店長さん改め伊原さんは優しそうな年配の女性だ

向けられた笑顔に少しだけ緊張が緩んだ


「あ、はいっ!!よろしくお願いしますっ」



「まずは……




あ、いっちゃん!!」


誰かが後ろを通り過ぎたようだ


その人を手招きで呼んでいる





ん?


…いっちゃん?




ま、まさか……





「この人が今日から小川さんのトレーニングしてくれる人よ。」





その人を見て、あたしは凍りついた