「ったく! なん――「シ――――ッ!」」
「あぁ゛?」

俺の言葉を遮り、口に人差し指を当てて、ベットに近づく翔。

なんなんだよ。
優輝もベットに近づき、俺を見てフッと笑った。

……コイツら、マジ意味分かんねぇ。
昨日からキモイんだけど。

俺が玄関で腕を組み、仁王立ちしてると、優輝が俺に手を振り、“来い”と口パクで言った。

なにがあるワケ?
別になんでもいいから、早く出たい。

俺は首を横に振った。
すると、優輝は真顔になり、もう一度微笑んだ。

そう、優輝の黒い笑み。
口は笑ってるけど、目が笑ってない。


俺は苛々しながらも、優輝達の元に向かった。

「なんだよ…」
優輝が指差した方を見ると、寝てる女が居た。


小顔で、黒いセミロング。
スッとした小さな鼻に、薄くプっクリした唇。

「…可愛いでしょ?」
翔が俺を挑発的に見てくる。

「別に」
俺は冷たく言い放ち、玄関に戻った。