「こんにちは、武藤さん、川橋さん」
咲と待ち合わせて末永先生の部屋に向かうと、
先生は相変わらずの爽やかな笑顔で私たちを迎えてくれた。
「こんにちは！」
咲の満面の笑顔、見ているこっちも幸せになれそうな気さえする。
「ここ座って」
私たちは二人とも来客用のソファに腰かけた。
「２人とも、コーヒーでいい？」
「あ、私はさっきまでたくさん紅茶を飲んでたので、大丈夫です」
「あ、そう。どこで飲んだの？」
「エリーゼです」
「あぁ。君も常連なんだ」
先生は嬉しそうに、２人分のコーヒーを注いで、
咲にそのうちの１つを差し出した。
「あそこは良いよね。雰囲気も良いし、コーヒーも美味しいし」
「先生も常連なんですね」
「そうだね。ここに赴任した時から行き始めているかな」
