「凄くカッコ良くて、授業は面白くって、楽しいって言ってます」


咲の頬が、更に赤くなっていくのは、明らかだった。


「ははは。それは褒めすぎですよ、咲さん」


本日のランチである、ハンバーグをナイフで切りながら、


柔らかい声で、彼は笑った。


「いえ、そ、その・・・」


狼狽気味の咲が、何とかしてごまかそうとしているが、


そうはさせない。


意地悪心に、更に火が付きそうになった時。






「末長」









安定感のある、低い声。


聞き惚れてしまいそうな、それでいてどこか、聞き覚えのある声。










あれ?






恐る恐る、その声のした方に顔を向けた。


その瞬間、私は、周囲の注目を一斉に買った。






「うわぁぁ!」