「・・・なによ、咲の奴、私凄くバカみたいじゃない」
沸々と湧き上がる感情を抑えきれなくて、
人通りの少ない道を、独り言をぶつぶつと唱えながら歩く。
あーぁ。
どうしよう。
なんか、本当に。
情けないよ、自分が。
何もわからないで一人で舞い上がっていた自分もそうだし、
こうやって頭に来て一人で店飛び出して、
咲や末永先生、マスターに迷惑を掛けちゃう自分が。
本当に、情けなくて、バカみたい。
そう思うと。
ほろり、と涙が一粒こぼれた。
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