本を読んでいるからか、いつも俯いている。


いつもは視界の端に見える存在を意識しているだけだから、


このようにマジマジとその人を見るのは初めてだった。




あ、前髪の隙間からメガネのフレームが見えた。


メガネかけている人なんだ。



髪は、日差しのせいか少し茶色っぽく見える。


パーマがかかっているっぽい。


服装はジーパンとシャツ。


結構ラフだから、学生かな。


でも、こんな朝から洋書を読んでいる学生って、


ちょっと変わり者かも。








あ、あれ。


見過ぎちゃったかな。









あの人、こっち向いた・・・。
















「・・・え?」





私は思わず、その場に立ち止った。