生徒会室


「悪いわね、授業中に集まってもらって。」

「それより、重要な話なんだろ?」


「実は、楓が襲われたの。」

「…誰に?」

「解っているのは、例の爪痕があったこと。」


「成宮悠紀、だっけ?」

「警戒が必要ですね。

なるべく、一人での行動は避けましょう。」



「それじゃあ不十分だ。

相手は空き缶爆弾をかわせるほどのスピードだ。

固まって行動するだけでは逆に全員狙われる。」


「では、貴方はどうすれば良いと?」


「そうだな、行動する時は、俺か常盤が必ず付き添う。

そうすればなんとかなるだろ。

授業中は俺がなんとかしよう。」

「それで万全、とは言い切れません。

むしろ、貴方がたとともに居て無事でいる保障もありません。」



叶がでていく。


「まずいわね、今、一人ででていくなんて。

私、様子を見てくるわ。


何かあったら連絡する。」


走っていく。


「追いかけないんですか?」

「お前こそ、良いのか?」


「何がですか?」

「会長のこと好きなんだろ?」

「………。

何故、そう思うんです?」

「お前の気の使い方が会長だけ特別だからな。」