少年が缶を取ろうと走る。

「なんてな。」

ドンッ、


缶が爆発した。


「貴様!

よくも騙してくれたな!」


少年が地面に手を置く。


「燃えろ!」

ゴウッ、


土に火柱が立つ。


「土って燃えるのか?」

圭吾に聞く。


「燃えはしませんが、数秒ならば。


しかし、彼の力で火柱が立つことはないかと。」

「ハハハハッ!


貴様らの行動は予想よりも良い線を行ってたが、僕も、保険くらいかけてるのさ。


このグラウンドには油の入った瓶がいくつも埋まっている。


しかも、一度触れてるから遠隔操作も可能さ。」



「常盤、そいつらを護ってくれ。」


「解ったわ。」

キンッ、


ガラス玉のようなモノの中に常盤達が包まれた。



「貴様は防御しなくて良いのか?」


「お前こそ、防御の準備は出来たか?」



「常盤さん、私の防御陣だけで十分ではないですか?」

「う〜ん、そうねぇ?

でも、幸大の命令だし。」



「僕が防御する必要はない!」

「これでもか?」


フッ、

一瞬、幸大を中心に風が発生した。

その瞬間。


ゴウッ、ゴーーーッ、


グラウンドにいくつもの火柱が立つ。