「貴様ら、神の力を手に入れたのか。


だが、その程度で勝てると思うな!


紛い物の神!

神の失敗作が!」




「…なぁ?

お前は俺を神のなり損ないって言ったよな?


しかも、人間を見下してる。


だけど、お前も所詮は…


人間のなり損ないなんだよ!」


「私が、

私が、人間のなり損ないだと言うのか!」


「お前は自分が見下した存在にもなれない!

貴様は人間以下なんだよ!」


「付け上がるな、人間ごときが!」


「人間をなめんじゃねぇ!」





「良いだろう。

人間が神の力を手に入れただけでは神に勝てぬと教えてやろう!」


「だから。

人間をなめんじゃねぇ。


行け!」



「ヤーッ!」

ライカが現れる。


「喰らえ!」


槍を投げるモーションに入った瞬間。

「ガ…グ、ァ」

ザキラの腕が、ライカの腹を貫通していた。

「出現から攻撃までのモーションが遅い。

それに、雷で構成された体。

捨て身でも無傷だと思い上がっていたのだろう?


だがな、お前達の目の前にいるのは、


神だ!」


「ヘヘッ、

僕はあまり頭がよくないけど、

神様は、僕よりも、馬鹿…だね。」


「何?」


ドシュッ、

「な…に…!?」

「ふっ。

ライカは囮に決まっておろう?


そもそも、雷になれるライカが攻撃をする時に全身を現す必要もないと思わぬのか?」


「姿を消せない風ちゃんに気付かせないために…だよ。」


「貴様!」

ドシュッ、

風牙の腹にもザキラの腕が貫通した。