「おかしなことに、成宮は貴様ら二人のことを忘れていたからな。

また、何かあったと思ってた所で、龍道が


『生徒会の岡田幸大と常盤姫を知っているか。』

なんておかしなことを学園や町で訊いてたからな。

怪しいだろ?

だから、尾行したらこの訳ありな状況だ。」


「お前が鋭くて助かるぜ。」


「お前らはそこの男に用があるんだろ?

龍道にはちと因縁があるからな。

こいつは俺が殺る。」


「サンキュー。」


「させるか。

お前ら!」


中に数人入ってくる。

「彼らも例のグループのメンバーですね。」


「お前ら、生徒会の奴等を潰せ。」


「はっ!」

「悪いけど、あんたたちの邪魔をするから、よろしく。」

敵の集団の前に成宮が現れた。


「浅黄さんの手助けをするのが私の生き甲斐だから、ここは、頑張らないとね。」



「なぁ、出会った当初から見るとあいつ、すこし変な方向に向かってないか?」

幸大が言う。


「そぉ?

好きな人のために一途に頑張る乙女に見えるわよ?」


「乙な女と書いて乙女。

今の彼女には似合う言葉です。」

常盤と叶が言う。