「一旦、状況を整理しましょう。

まず、僕の隣の布団にいたはずの幸大さんが朝起きたときにいませんでした。」


「私達もそうよ。

いつの間にか常盤さんは居なかった。」

「二人の所在を知らないか、楓さんの屋敷の人に尋ねた所、所在はおろか、それは誰のことかを聞いてきた。


…。

何かが起きていますね。」


「うむ。

やはりその手紙は書き置きであろう。

読め。」


「では、僕が。


<まずは、お前らが俺達のことを忘れてないことを願う。

お前らは様々な所で神の力に触れている。

神の力がなんなのかは深く考えるな。


俺達は何者かのせいでこの世界から存在を消されている。


俺達の本体は、別の空間にいる。


その空間から俺達を助けることができる奴が一人いる。


常盤だ。

当然、常盤も消えている。

だが、過去の時代に常盤は存在している。

俺と初めて出会った頃だ。


お前らには時間を越えてもらう。

その方法はずっとまえから用意していた。


生徒会室の資料に俺の名前の書いたファイルがある。


中には16枚の紙が入っている。


横に四枚、縦に四枚並べて、裏返せ。


常盤の場所にいける。

そうしたら、この手紙に一緒に入っていた封筒を渡してくれ。

お前らを信じてる。>」