「しかし、私は何ともないし、眠気も去ったが?」

「契約の発動条件は寝ること。

そして眠らせるのは悪魔。

悪魔が死んだ時に寝ていない者は問題ない。」

「じゃあ、担当を決めましょう。

誰が誰の夢に入るか。」


「寝たのは、圭吾、椿、叶、楓、ライカ、それに浅黄。

俺達は三人か。

一人が二人を目覚めさせるか。」

「僕のことはご心配なく。」


圭吾が目を覚ます。

「お前、なぜ…?」

「僕の能力は情報処理。

自分が夢の中にいたことくらいわかります。

後は目覚めるだけです。

こう見えて、寝覚めや寝起きは良い方ですから。」

「こう見えてって言うか、見た目通りだよ。

これで、眠ってるのは5人、こちらは4人か。」


「私もやるわ。」

成宮が声をかける。

「浅黄さんの分は私にやらせて。」


「数はピッタリか。

担当をどうする?

浅黄は成宮。

他は?」

「幸大、圭吾君は椿さんでしょ。」

「まぁ、そうだな。」

「僕がですか?」

「総合的に見た結果だ。」

「総合的に見たとは思えません。」

「決定事項だ。」

「ならば、私はライカを叩き起こしてやろう。」


「なら、私は楓にするわ。

叶さんは苦手だから。」


「俺も得意ではないんだがな。」

「決まりましたか?」


「ああ。やってくれ。」



ブワッ、

闇に包まれ、幸大達は眠っていく。