「知らない!!」

敵が叫ぶ。

「知らない?

お前は悪魔じゃないのか?」

「確かに、悪魔で、契約もしている。」

「契約には主人の情報が必要だろ?」

「名前も、性別も、年齢も、

何も解らない。

なぜ、契約ができたかさえも。」

「なら、お前は何を命じられた?」

「つ、土人形を作り、この学園の生徒会メンバーを殺す。


だが、一人が負けた時点で土人形達が勝手にゲームを始めた。

だから、最後の一つがお前らに負ける寸前に」

「眠らして望みを叶えてくれるっていう契約を交わしたのか。」

「そうだ。

俺が知ってるのはこれが全てだ、だから、見逃して…」

「消えろ。」

刀が光り、

敵は光の粒子になり消えた。


「大丈夫か、風牙。」

「うむ。

手、以外はだがな。」

「貸せ。」


風牙の手を取る。

「少し我慢しろ。」


手に口付けをする。

「なっ…、」


傷口が塞がり、付着していた血は消え去った。


「か…かたじけな…

いや、その、あ…ありがとう。」

「ん…。

あ、ああ。」