「今日はお前らに召喚魔法を習得してもらう。」

「召喚魔法ですか?」

「いちいち聞き返すな。

召喚魔法が使えれば色々と楽だ。

とはいえ、召喚魔法を教えれる奴はいるか?」

「幸大さんのお知り合いにはいないんですか?」

顔を見合わせる。

「あ〜、俺達はな、召喚魔法自体は使えるんだが、教え方が解らないんだ。

皆、いつの間にか使えたからな。

浅黄はどうだ?」


「俺はコピーの能力で使えるだけで召喚魔法自体は使えない。」


「そうか。」

「どうするの?

もちろん、私も使えないわよ?」

「どうするかな。

道真、金次郎、何とかならないか?」

「まぁ、教本通りに教えるくらいならば。」

「…まずは、それで頼む。」

「わかりました。」







「どうだ?」

「習いはしましたが、やはり難しいですね。」

「しばらくはこれを使って練習してくれ。」


「水銀?」

椿が小瓶を眺める。

「これはもしや以前の?」

「ああ、魔術にたいしては高い補助能力がある。


賢者の石だ。

不老不死にはなれないけどな。

昔に人間が作った奴だ。」


「とにかく、練習あるのみですね。」

「ちなみに、道真さんが使ってる、その本を取り出すのも召喚魔法ですか?」

「まぁ、そうですね。

私達が使うのは、空間と時空間も無関係に取り出せますが。」