「つまり役に立たないのか。」

「まぁ、簡単に言うなれば。」



「あんたたち、話してないで何か手伝いなさいよ!」


攻撃を避けては矢を放つ少女が言う。



「人間ごときが私に叶うモノか!」

ガシッ、

先程使われた魔法陣が再度発動し、悪食に襲い掛かる。


バキッ、バリバリ、


悪食を喰う。



「キキキキッ、」

「話もできない低級だが、位は悪食より高そうだな。」

「確かに、無級の悪食より低級の方が上ですね。」


ヒュッ、


かなりのスピードで動き、矢が当たらない。



「クッ、当たれば一発で仕留めれるのに!」



「それは本当か?」

「私が力を込めればな。」



「手を貸してやる。

こっちを向け。」



少女の腹部から10cmの辺りで手を翳すと、


ゴウッ、

光が出てくる。そこから、中が見えないが、幸大が何かを取り出した。


光が消えた時、幸大は洋弓を持っていた。


「お前、洋弓は引けるか?」


「ああ。」


「なら、矢に奴を倒せるだけの力を込めろ。」