オオオオオオオォ―――
バスケ独特のバッシュの音やドリブルをつく音、シュートを決めたときのスッとした感覚、チームによって違う掛け声、
やっぱり俺はバスケが好きだと感じる。
「バスケ部の見学、かな?」
バレー側コートとバスケ側コートの境目に立っていた俺に、女子の先輩が声をかけてきた。
みんなと同じジャージを着ているから、きっとマネージャーだろう。
やけに小さい。
きっと155cmは無い。
「あ、はい。」
「じゃあ、あっち。ここは特にバレーのボールも飛んでくるから。」
指を指した体育館の角には、同じように新入生が数名いた。
俺は言われたとおりの場所に移動した。
これが俺とマネージャーの初めての出会い。