「オヤジは確かに倭寇だったけれど、民間人を襲ったりしなかった。
むしろ、民間人を巻き込む倭寇をこらしめてた。

そんなオヤジを……


幕府の奴らは殺したんだ……!!
やってもないような罪を無理やり押し付けて、オヤジに斬りかかった……。

僕はオヤジが戦ってる間木の陰から様子を窺う事しか出来なかったよ……。

その時から、僕はまた独りになった……。
そして誓ったんだ……。


僕が幕府を潰す、と」

佐助の声は震えていた。

佐助だって、こんな事して本当は怖いんだよね?

自分が何をすればいいのかわからなくて、不安になって……だから復讐なんてしようとするんだよね?



私は佐助を抱きしめた。

「佐助……
もう、独りにはしないから……!!
心配しなくていい!
不安にならなくていいんだよ!?


私が……絶対にあなたの側にいるから……!!」