しかし、佐助はその一族の末裔だという。

さらに、恨みを晴らす……と言っているので、過去に何かあったのだろう。

(クソッ!!厄介な事になりやがって……)

晋作の顔には、怒りと焦りの色が浮かんでいた。

「………梓っ……」

あいつに何かあったらどうすればいいんだ?

さっきからそのような事ばかり考えてしまう。

(いや……今は梓を見つけるのが先だ!!)

そして、晋作は再び探し始めた。

「……俺がお前を見つけるまで無事でいてくれよ!」

そう呟いた時、晋作!と誰かに呼ばれた。

「……!?松原!?
梓の居場所がわかったのか!?」

完全に落ち着きを失っている晋作に松原は告げた。

「……梓ちゃんはすでに佐助に捕らえられているわ……」

その瞬間、晋作は崩れ落ちた。