「ハァ・・・、じゃぁ、なんだ?
高野って呼べばいいのかよ?」

「うるせぇっ!!
なんで・・・、なんで・・・っ!?」


入学式のときから1度も喋らなかった彼が、

こんなにも大声を張り上げるだなんて。




「高野弥生」

「佐伯・・・っ、
俺はお前のそのすかしてるとこが大ッ嫌いなんや!!!!」

「俺はお前のその甘ったれてるとこが嫌いだ」

「・・・っ!?
そ、れじゃあなんで俺を家においたんや!!?」

家・・・?


「甘ったれてんな。
お前だけが特別なわけないだろう?」

「意味、分かんへん」

高野弥生さん、関西弁だよね・・・?

「高野、俺だって、あの家においてもらってる身だから。」

「え?」

家においてもらう・・・?

東山蜜花さんが・・・?


「俺だって、居場所がなくって逃げ出したんだよ。
で、朔也が最初は大嫌いだったし、正直なんで俺なんだよって思った。」

「じゃあなんで・・・」

「一緒に居てよく分かったよ。だからさ、
俺のことはいいよ。お願いだから。
朔也のことは信じてやってくれないかな?
俺は男としてこいつに惚れたし、だから、朔也だけは、ね?」

「・・・っんだよ、それ」


あんなに高野朔也さんのことからかってても、

やっぱり東山蜜花さんは好きなんだな・・・。