折原さんの視線が携帯に
注がれてるのに気づいて、
しどろもどろに説明すると。




――今度は折原さんの
方が、『えっ?』って
感じの驚いた顔になった。




「壊れた?

じゃあ、怒って電源切って
たんじゃなかったんだ……?」




「まっまさかそんなっ!!

夜だったから直しに行く
暇もなくて……。

だから、ハチ公の周り
いっぱい探してたんです。

でも会えなかったから、
すれ違って……折原さん、
怒って帰ったんだと思って……」




「えっ!? まさかっ!!

そんなことで怒って
帰ったりなんかしないって!!」



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