額いっぱいに汗をかいて、
ゼェゼェと息を切らして。




それに肩も激しく上下してる。



いったいここまで、
どれくらい走って来たんだろう。





「……ど、どうして
ここに……!?」




呆然として立ち上がり
ながら、あたしは尋ねた。




「え? ど、どうしてって?」




「だって……折原さん、
もう来ないと思ってた。

あたしのせいで、ちゃんと
会えなかったから……」




――その意味が、折原さん
には通じなかったみたいだった。



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