「………ゴ、ゴメン。

遅れて………!」





まさか。



……ホントに……?





信じられない思いで、
あたしはその足を視線で
たどってった。





細くて長い脚のうえに
あるのは、見覚えのない
ジャケットとデイバッグ。




こんな服着てたこと、
あったっけ……?





でも、さっき聞こえた声は
間違いなく――…。





「折原さん………!!」






夢みたいだった。





あたしの前に立ってた
のは、まぎれもなく折原さん。



_