「なぁ、坊や。この先どこで坊やの名前を見付けるんだい? 俺はまだ、行き先すら告げちゃいないぜ」
ユウタは顔を伏せ、目だけをこちらに向けて話し掛ける。僕はしばらく黙り込む。