その声に、僕の体はやっと自由が効くようになった。だけどもう、彼に逆らおうとは思わなかった。
おばあちゃんの枕元へ行き、さよならとお礼を告げる。弟の寝顔は、とても幸せそうで安心した。さようなら、今までありがとうな。
二人に背を向けた僕は彼に続いて、玄関を出る。