僕は夢の中にいる。それが夢だと判る。だけどそれは、僕の主観ではない。僕は僕を見ている。
僕じゃない僕(夢の中で生きている僕)は、おばあちゃんと話していた。夏休みの夜で、外では蝉の声がまだ鳴り響いていた。蚊取り線香のニオイがした。弟はもう眠りに就いていた。