午後の授業も終わり

帰る時間になっても雨はどしゃ降り



「駅まで濡れるか…」


「愛架パス♪

翔ちゃんが迎え来てくれるって♪

あ!!きた!!!んなまた明日~」



展開の早さに

わたしは思わずぽかんとした



「ずるい~」


走って行く愛架の後ろ姿に

叫びながら手をふる


「てか翔ちゃんバイクやから濡れるやん…」


いじけながらため息をつく



啓太は今ごろ仕事中だ



「走るしかないか…」



猛ダッシュする準備をして

走りだそうとしたその時




「空ちゃん!!!」