涼太の手は、とてもひんやりしてて。


「おい!熱あるぞ?!大丈夫か?」



コクリ、と私は頷く。

そっか…今日なんか怠かった理由。私熱だしてたからなんだ。


「ごめん。今日は帰ろう。送ってく。」

涼太は心配そうな目で私を見る。






こんなときでさえ、涼太は私に優しい。




こんなの…反則だよ……



溢れそうな涙をグッと堪えて、


「大丈夫…一人で帰れるよ?あ、それに寄りたいとこもあるし…ここで、お開き!」




涼太一瞬心配するような顔を見せて、じゃあ、気をつけろよ、と言った。